住宅が買えない。若者が家を持てない。
誰もが知っている話で、統計もある。
だがレポートの数字は、誰の感情も動かさない。
何が起きたのか
2026年8月、スウェーデンの住宅デベロッパー Riksbyggen が、自社で新しい指標を作った。
名前は Square Metre Index。平米指数だ。
平均的な25歳の収入、貯蓄、住宅ローン条件、地域の住宅価格から、今この街で何平米買えるかを算出する。
対象は全209自治体。
結果は、ストックホルムで1.9平米。ヨーテボリで3.1平米。ウメオで4.5平米。
209自治体のうち111が、10平米を下回った。
そしてこの数字を、実物大のマイクロハウス3棟として建てた。
人が中に入れる展示になっている。
TikTokの再生は1,000万回超。報道は75件。スウェーデンの住宅担当大臣が視察に来て、政治の議論に発展した。
なぜ効いたのか
- 1.9平米の家の前に立てば、説明は一行も要らない
- 自治体別に209通り出したので、どの地域のメディアも自分事として書ける
- 指標を自社が定義したことで、以後この話題の一次情報源になれる
- 毎年更新できるので、一度作れば報道が毎年取れる資産になる
統計を引用するのではなく、統計を自分で作った。ここが一番強い。
中小企業なら、こう使える
業界の課題を語るとき、たいていは官公庁の統計を引用する。
だがそれは、誰が引用しても同じ記事にしかならない。
やるべきは、自社で指数を作ることだ。
- 解体業なら、築年数と補助金から出す「解体しどき指数」
- 人材業なら、地域別の「一人採用するのに必要な日数」
- 飲食なら、原価と客単価から出す「この街のランチ限界価格」
作ったら、必ず地域別に割る。
209通りに割ったから、209の地元メディアが書ける記事になった。
そして可能なら、数字を物にする。
横に立てる大きさ、中に入れる大きさにすると、写真が一枚で伝わる。
まとめ
Riksbyggen がやったのは、二段構えだった。
自分で指数を作り、その数字を実物大で建てる。
指数は毎年出せる報道資産になり、実物は説明の要らない撮影対象になる。
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